役員運転手のやりがいとは?仕事の魅力と向いている人

役員運転手のやりがいとは?仕事の魅力と向いている人

役員運転手とは企業や団体に属し、会長や社長、役員などの送迎を行う仕事です。タクシードライバーやバス運転手など、運転をメインとする他の仕事と比べても求人数が少ないため、具体的にどのような仕事なのか知っている人も少ないかもしれません。

この記事では役員運転手について仕事内容や魅力、仕事のやりがい、そしてどのような人が向いているのか、役員運転手の適正などについて紹介していきます。

役員運転手の仕事内容

役員運転手は、会社役員など重要な役割を持つ人を車に乗せ、送り迎えを行う役割を担います。

仕事内容は車の運転がメインですが、担当する会長なり社長が車に乗って移動したいと思うタイミングで、発車しなければいけません。つまり運転だけではなく、待ち時間も業務の一環となります。

一日のスタートはまず役員宅までお迎えに行くことから始まります。役員が自宅を出る前には到着しておくようにし、会社や指示された目的地まで送っていきます。

移動の回数は日によってさまざまで、1日中車に乗って移動を繰り返す日もあります。予定されていたすべての用事が終わり、役員を自宅まで送り届けると、その日の業務は終了となります。

待機中は次のスケジュールの確認や、渋滞情報をチェックして安全なルートを通るように準備をしておきます。また、車が汚れていると、役員の顔、会社の顔に泥を塗ることになるため、こまめに手入れしておかなければいけません。

休日も接待ゴルフや食事、冠婚葬祭などの用事で時間外に拘束されるケースもあり、役員運転手という仕事に魅力ややりがいを見つけることが仕事を長続きさせるコツともいえます。

役員運転手の仕事の魅力

役員運転手の仕事の魅力は、まず普段乗ることができない高級車を運転できる点です。

そもそも役員のためにお抱えの運転手をつけるような企業は、車にもこだわりを持つ所が多いです。昔から車好き、多種多様な車を運転したい、高級車に憧れているような人は、まさに役員運転手は天職と感じるかもしれません。

また、比較的年収が安定しているのも魅力の一つです。平均給与は月に30万円強程度で、賞与も合わせると年収は400万円前後になります。

人を乗せて目的地まで送り届ける仕事にはタクシードライバーやバス運転手などもありますが、400万円前後という金額は他の運転手に比べてもまずまずの水準にあります。

もちろん役員を乗せて車を運転するので、高い運転技術やさまざまなスキルが求められます。

担当の役員のみならず、お得意先を乗せることもありますが、失礼な態度を取っては信用がなくなり、担当を外されるかもしれません。逆にしっかりと自分の役割を果たし、人柄や仕事に対する姿勢が認められると、長く安定して働き続けられる仕事でもあります。

役員運転手でやりがいを感じるときとは

一般社員は役員と接する機会はほとんどありません。近寄りがたい存在であり、何かしら肩書がつかない限り、名前を覚えて貰うのも時間を要します。

一方、役員運転手は毎日のように顔を突き合わせるため、真っ先に名前も覚えてもらえます。どこへ行くのも一緒で、付き合いが長ければ長いほど頼れるパートナー、または相棒として認識されるようになります。

会社のなかにおいて役員と親しくできる関係者は多くなく、絶大な信頼を得て働ける訳ですから、自然と全力でサポートしなければならないという思いも湧いてきます。

役員運転手は運転して目的地まで送り届けるのが仕事であるため、直接仕事に携わることはありませんが、社運をかけたプロジェクトの商談や、新規取引先との契約を締結させるときにも役員と一緒に出向くことになります。

重要な場面で同じ時間を共有する分、仕事がうまく行ったときは喜びもひとしおです。上機嫌な役員の顔を見ると、自分も役割を全うして役に立てたと満足感が得られ、仕事に対してのやりがいもさらに強く感じられるようになります。

役員運転手が向いている人

役員運転手はただ運転スキルがあれば務まるものではありません。上場企業の役員や普段接することがないVIPを相手にするだけに、ある程度のビジネスマナーが備わっていることが必須です。

気遣いができる人

常に緊張と隣り合わせで仕事をしている役員にとって、車での移動時間は唯一息抜きができる時間帯です。

少しでも快適に過ごしてもらうよう配慮するのが役員運転手の努めであり、役員の好みの社内温度に調整しておくことや、渋滞を避けるルートを下調べしておく、急発進や急停車は避けて乗り心地のよい運転を心がけることなどが大切です。

口がかたく、秘密が守れる人

車のなかではときに大事な話し合いが行われますが、乗務中に知り得た情報はたとえ家族であっても漏らしてはいけません。雇う側も運転手を信頼して仕事を任せたいため、正直で真面目な人が選ばれます。

基本的に役員運転手は縁の下の力持ち的な存在で、決して派手な仕事ではありません。役員運転手という仕事が好き、やりがいを感じると心から思える人なら仕事も長く続けられます。

まとめ

役員運転手について、仕事内容や魅力、やりがい、向いている人のタイプや適正について理解できたでしょうか。

詳しい情報を知った上で、自分にもできると確信を持てるなら、思い切って飛び込んでみてもよいかもしれません。

慣れるまでは何かと気を使う仕事ではありますが、地道にスキルを磨いていけば役員の信頼も得られるようになり、自分の仕事に自信を持って取り組めるようにもなります。

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